「俺がガラスの腕時計を地下室の机に設置したときに、偽物の看板をつけといたんだ。ついでに、靴跡もわざとタイルを選んで歩いてるかのように付けた」

……マジか。

「看板は周囲の壁に比べて綺麗だっただろ?」

「………あ…たしかに」

海の中で看板を再現させたのだろう。

「それに気づけばトラップなんてないってことに気づけたってことだ」

「だから忍さんが倒れてもトラップが作動しなかったのか…」

「……誰が…あんなことをしたんだろう…」

俺の呟き。

「……俺たちで犯人を捕まえよう」

小さく呟き返した海。

先生には聞こえてなかった。