「見るなッッ!!!」

先生が大きな声を出すが、もう、全員変わり果てた忍さんの姿を見てしまっていた。

「嘘だろ……?嘘だって言ってくれ……」

「……忍さん…」

見てられなかった。

「ウッ……」

夢希が口元を押さえてしゃがみこむ。

「先生!夢希背負って早く上に戻ってください!海、星奈いこう……」

夢希は先生に背負われて急いで上に戻っていく。

いくら忍さんだとはいえ、遺体を見て何とも思わない方がおかしい……。

だから夢希は吐き気をもよおしたんだろう。

「星奈、行くぞ、立てるか?」

星奈は腰を抜かしてしゃがみこんでる。

「忍さんが……っ!忍さんが……」

「─行こう、星奈」

立てそうにない星奈。

だから星奈を背負って歩くことにした。