「どうした?松平」

皆が忍さんに注目する。

「体調悪いんで……トイレに行ってきます…」

「あぁ、わかった。トイレは自分の部屋のトイレ使え。その方が迷わないだろ」

「わかりました」

忍さんは教室を出ていった。

「えー、じゃあ授業するか!」

もうそろそろ授業が終わる頃になっても忍さんは戻ってこない。

「先生!忍さん、全然戻ってこないから見てきてもいいですか?部屋どこですか?」

倒れたりしてたら大変だ。

「白石の言う通りだな……」

「私たちも行く!」

俺たち四人は先生の返事を待たずに教室を飛び出す。

「あっ!待てお前ら!」

先生は俺らを教室に連れ戻すかと思ったけど、そうじゃなかったからよかった。

「大丈夫かな、忍さん」

「どうだろうな……」