「先に今日の課題配るからそれをして待つこと。その間に採点済ますから」

配られてきた課題は、プリントの束。

両面印刷で20枚くらい。

内容は、推理好きにはたまらないものだから苦ではない。

サラサラと進めていく。

「あ。別にうるさくしないなら私語OKだぞ」

先生が付け足した瞬間、夢希は俺に話しかけてきた。

「全部解けた?」

「もちろん。夢希は?」

「解けたよ。何個か自信ないけどね。星奈と海は?」

「余裕余裕っ」

「私も~」

満点の自信がある。

「ね、急に思ったんだけど、今外どうなってるんだろうね」

そういえば。

「来たときは雨だったけどな」

「それに……私たち、帰れないよね?橋が無いから」

本当だ。

忘れてた。

「どうするんだろうな。まぁ晴れたらどうにかできるんだろ。心配することはないと思う」

崖の向こう側に隔離されてるって感じだな。