─教室

「班とか気にしなくていいから適当に座れー!」

夢希を連れ戻してすぐに教室に入った。

俺たち四人は教室の後ろの角の席に四人で固まる。

俺が、一番後ろの列の一番扉から遠い席。

その前に海が座り、海の隣が星奈、俺の隣が夢希。

花織や凌平とは離れた位置にいる。

「あの……迷惑かけてごめん…」

夢希が海と星奈に言った。

いつもの夢希とはうって変わって弱々しい声。

「怒ってないから気にしなくて大丈夫だよ、夢希。ね?海??」

星奈の明るい口調に安堵の表情をみせる夢希。

海は無表情。

「……まぁ」

それだけ言った。

「お前まだ怒ってんのかよー?嫌われるぞっ!」

軽い調子で笑い飛ばす俺。

「怒ってるわけないだろっ。嘘だよ嘘!」

急に慌て出した。

「アハハ!ありがと、星奈、海」

仲直りってことでいいんだよな?

「じゃあ授業の説明するから前向いて話聞け」