「はぁ。夢希のやつ……」

夢希の事が好きだから余計ムカつく。

翔耀に構って欲しくて階段に残ってることに。

そして、そんな夢希を迎えに行こうとする翔耀にもムカつく。

どんだけ自分勝手なんだろーな、俺。

「もしかして海…」

翔耀が階段の方へ行ってしまってから星奈が俺に視線を移す。

「何?」

「夢希のこと好きなの?」

え・・・。

「好きなんでしょ!絶対そうだっ」

「なんで分かるんだよ」

まぁ星奈なら誰かに言うこともなさそうだけど。

「見てたらわかるよ」

「そんなにわかりやすい?俺」

結構隠せてると思ってるんだけどな。

「わかりやすい」

なにげにショック。

「誰にも言うなよ?」

「わかってるよ」