「じゃあ補足説明でもさせてもらおうかな。もともと僕は花織サンや凌平クンが好きじゃなかったんだ。だから翔耀クンたちの味方をさせてもらうよ」

そんな言葉と共に教室に入ってきたのは、忍さんだった。

「なんで……」

自ら捕まりに来たのか……?

「アイツさえ殺せれば僕は捕まっても構わないさ」

アイツ……って、桃花さんだろ……?

「何で……桃花さんを……?」

「付き合ってるなんて形だけ。ムカつくから殺した。ただそれだけ」

ムカつくから殺した……!?

「お前……!」

「まぁ落ち着いて。キミが推理したことはほとんど正解。ただ1つ間違ってるところがある」

……間違ってる?

「僕は別に桃花の遺体を消失させようとしたわけじゃない。キミたちが勝手に勘違いしてくれたんだよ。だから事件は余計ややこしくなった。僕は影でその様子を見て嘲笑ってたんだ。この建物には隠れる場所なんて山ほどあるから、桃花を殺してから隠れるまでも苦労しなかったし」

……そうだったのか…。

「これで謎は全て解けたかな??なかなか難しかっただろう?Bloodが考えた─」

忍さんは急にハッとして口を閉じる。

Blood……?

Bloodって……?

「さぁ。潔く罪を償うとしようか」