「まあ、気長に待つよ。なんか複雑そうだしな」


「ありがとう。でもそれはお互い様じゃない？」


「そうかもな。アイツら二人の前では素でいられんだけど高田とか来るとほんと無理なんだよな…」


　高田さん……


　攻めに行っててすごいけど完全に対象外ですよ……


　そもそも、女子全般がダメなわけだから高田さんが少し不憫に思ってきた。


「全ての女子が苦手ってこと？」


「ああ」


　ん？


　ん、んん？


「あの、わたしも一応女子なんですが……」


　ハッとしたように久我君はこちらを見た。

　自分の発言に矛盾があったことに気づいたみたいだ。


「そうだったな。でも、なんかしんないけど鈴原サンは平気。たぶんこの場所のおかげかな」


　それってわたしじゃなくて、このユリたちの効果ってことでしょ！！


　言いたいことを心のうちにしまって置き久我君の言葉を軽く聞き流した。