「れーーーい?!待ってよぉーー!
置いてかないでって!!!」
「遅い。」
「はぁ…はぁ…もぉ。
いつも置いてくんだから!!」
「起こしに行っても起きないからだろ。」
俺の後ろをバタバタと
走ってきてパンを食べながら
隣に並んで歩くこいつは
華山楓(はなやまかえで)
小さい頃からずっと一緒で家も隣。
いわゆる幼なじみ。
「伶!!私たち今日から高校生なんだよ?!
JKだよ!あ……伶は男だからぁ…
DK?てゆーか伶、ネクタイ緩んでるよー。
じっとしてて。」
そんな事を言いながら少し背伸びをし
俺のネクタイを直す楓。
「ありがとな。」
「いーのいーの私達の仲でしょ?」
「あぁ。」
俺、神無月伶(かんなづき れい)
今日から俺達は高校生になる。