「そういえば、翔夜、捺夜。あなたたちなんで玄関なんかで立ち話してるの?」 髪の毛をタオルでワシャワシャとしながらお母さんは僕らに問いかけた。 ――――――ドキッ。 お母さんの一言でさっきの事が頭を遮る。 捺夜との初めてのキスの事。 捺夜の言葉、 初めて気持ちを聞いた事。 捺夜が僕に謝った事。