なーんて、馬鹿馬鹿しい。
ウチは、目を開けて天井を見上げる。
隣の翔夜をチラッとみて、「こんなの所詮夢だ……」とそう呟いた。
でも、最近こんな夢ばかり見る。
なんでなんだ?
なんで翔夜が出てくるんだよ。
コイツはただのウチの
弟だろ?
でも、ウチは遼が好きなんだ。
遼がウチの彼氏なんだ。
「あんたはきっと…」
ウチの大切な弟なんだろうな……?
フッと笑って翔夜の頭を撫でた。
寝ている翔夜は、キモチ良さそうにニコッと笑った。
「…………」
どうしてだ……。
「なんでそんな顔するんだよ………。」
なんでだよ。
そんな顔されたら、
「止まらなく……なるだろ?」
弟相手に何本気になってんだよ。
そう考えても何を考えても無駄。
ウチはスースー寝息をたててる翔夜の顔をクイッと上げた。
なんでこんな事してんだ?
「そか…遼に似てるんだ」
そう頭の中で言い聞かせながら
翔夜にキスをした。