あっという間について僕らは捺夜の部屋を探す。
病院って静かで独特な匂いがするよね?
「あった!!!!みーっけ♪ヤッホーぅ!!!俺がいっちばぁ〜ん!!!!!!!」
「黙れ、KY男」
わぁ、始めて佑真先輩がしゃべった所みたかも………。
遼先輩がガラガラっとドアを開けた。
「捺夜………」
「は……」
目の前には頭を包帯でグルグル巻きされて、あちこちにガーゼを張られている捺夜がいた。
「遼……「捺夜ぁあ!!!!会いたかったぞぉ!!!!」
捺夜が言いかけた所で幸くんがキャピキャピはしゃぎ始めた。
遼先輩は佑真先輩に幸くんを追い出すように言っていた。
改めて……。
「捺夜……」
「翔夜………」
優しい笑顔で僕を見つめてくる。
「捺夜さん……」
万優架ちゃんも優しい笑顔でそう言ってくれた。
でも、
「お♪二人はカップルなのにわざわざデートの時間潰してきてくれたのか!!?」
微かな光の向こうには、
「「「「「え?」」」」」
……ビックリするほどの
大きな嵐が
待ち受けていたんだ。