「なぁ………」
「はぃ?」
「ウチの今のキモチ……聞いてくれねぇ?」
「ぇ………?」
ウチは海を見たまま、話しかけた。
たぶん、翔夜は今、ビックリした顔をしていると思う。
「ウチ、始めあんたが大嫌いだった。」
小さい頃。
母さんや父さんは翔夜の面倒ばかりしていた。
ウチはもう、小さい頃から男っぽくてダチを殴ったりなんだりして、いつも母さん達にがられていた。
でも、ウチと性格が真反対の翔夜はいつも母さん達の言う事を聞いて。
おりこうねって
翔夜ありがとうって
ウチには言わない言葉を母さん達にいとも簡単に言わせていた。
実際、そこらへんはどうでもいぃんだ。
でも、母さんは
それに比べて捺夜はって
ウチと翔夜を昔の時の母さんは比べていたのが許せなかった。