「捺夜ぁー……。そんな落ち込まないで」
翔夜との体育祭の帰り。ウチはぶすくれながら下校していた。
ウチと遼先輩の勝負、(ウチは勝負した覚えはないけど)ギリギリで遼先輩の勝利。
「別に落ち込んでねぇよ」
「可愛い……」
はぁ!!?
このウチが可愛いぃ!?
正気か!!!!?
コイツは。
「ぁ、見えてきたよ!!!!」
翔夜が真っすぐの所を指さしていた。
ウチはそっちを見ると、太陽が綺麗に輝いていて海がキラキラしていた。
「綺麗だねぇ!!!!!」
「あぁ………」
翔夜の横顔をチロッと見る。
太陽の光で、翔夜の目はオレンジ色に光っていた。
―――――――ドキン。
やっぱりウチは、翔夜が
好きだ。