そう。 あの稲葉とか言う一年 壱里にソックリなのだ。 他人とは思えないくらい 酷似しすぎている。 わたしが稲葉を避ける理由は そこにもあるのかもしれない。 「いばらちゃん?」 立ち止まったままのわたしの顔を 梓が覗き込んだ。 「どうしたの?気分悪い?」 「あ…ううん!違う…」 わたしは首を振って歩きだした。