私は校庭をぐるっと見渡す。

静かなエリアと賑やかなエリアに分かれている。


人込みを避けて、静かなほうはリア充がいっぱいいるんだろうな?


勝手な思いを巡らせて私は紙コップでいっぱいになったゴミ箱をかたずける。


ゴミ箱からビニールを引き上げる。


「ひゃっ」


ほほに冷気を感じて声を上げる。

持っていたビニールから手を離してしまい、コロコロっと紙コップが何個か地面へ転がる。


「お疲れっ」


冷えたドリンクを両手に小坂くんが立っていた。


「少し休もうよ」


私は転がった紙コップをゴミ箱に戻すと、「うん」軽く答えて、彼からドリンクを受け取った。