にしてもひどい。


緊張のゆるみと腹立たしさで悔し涙が出てきちゃった。


「綾乃、マジごめん」


小坂くんが私を抱きしめる。


「あっ、小坂っ。てめえっ」


一平先輩が引きはがしにかかる。


ちょっとした小競り合い。


もうこの二人は何をしてんだかっ!


「二人ともいい加減にしてっ!!」


屋上に響く私の雄たけび。



「「ごめん」」


時間が止まったように二人は一瞬動きを止めた。


私は大きくため息をついた。


「で、私を餌になにをかけてたわけ?」


「.....いや、その」


バツが悪そうな小坂くん。


「学食の....」


「学食のっ?」


腕組みをして二人をにらみつける。