彼らの話が見えなくて、ポカンとするしかない私。


「なんだかんだ俺を選ぶと思ったんだけどなー」


悔しそうな表情を浮かべる小坂くん。


「お前はまだ浅いぞ、小坂」


二人の会話は続いている。


「いやー、いいセン行ってたと思ったんすけど。やっぱ一平さんにはかなわないなぁ」


「お前が綾乃の彼氏になろうなんて百万年早いぞ」


「あれー?一平さんだってその彼氏になれなかったじゃないですか」



.....だから....この二人はさっきから何を話しているのかな?



首を傾げる私に気づいた一平先輩が笑いながらそのわけを話してくれた。