「綾乃の目標が見つかって良かったよ。きっとこれからはもっと彩りのある高校生活になると思うよ」


にっこりと笑ってくれた先輩の笑顔に癒される思いで私はうなずいた。


「セラピストとかだろ?
綾乃は優しいから相手の立場になって相談に乗れると思うぜ」


小坂くんもまるで今日の天気のように、爽やかな笑顔を向ける。


「うん」


私は二人にうなずく。


「俺の勝だな小坂」

小坂くんに笑いかける先輩。


ん....?


先輩?


「ちぇっ、やっぱ一平さんにはかなわないなぁ」


「あたりまえだ、お前と俺では年期が違う。
約束忘れんなよ」


「今月小遣い厳しいんですよ。せめて1回にしてもらえませんかね?」


「いや駄目だ。夏休みまでの毎日の約束だろ」


「ですよね~」


はぁ?突然意味不明な発言はなんでしょう?


ってさっきから二人とも私を置き去りにしてますけど?