一平先輩は腕を組んで金網に寄りかかって、目を閉じている。


小坂くんは仁王立ちスタイルで私をじっと見つめていた。


決して心地よくはない緊張感。


私は天を仰ぎ、改めて空の青を瞳に映した。


青がきれい。


もし鳥だったらどこまでも高く高く飛んでみたい。


空の青をつかみに。


深呼吸と共に、喉がゴクリと音を立てる。



まるでそれが合図のように私は対象的な二人に視線を戻す。


彼らはどんな反応を示すだろう?


私をなじるだろうか?


それとも笑ってくれるだろうか?


まだ見ぬほんの少し先の未来をあれこれ考えてみる。


その時は確実に迫っている。