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七夕祭りを明日に控えて、私たち生徒会役員は準備に余念がなかった。


一平先輩が先生方とかけあってくれたおかげで、今年は夜の開催となった。


浴衣を着れる生徒は着用し、そうでない場合でも自由な服装を許されていた。


今日はいいお天気。


屋上に足を踏み入れた私は抜けるような青空に心が洗われる気分だった。



夏の風は爽やかに私を迎えてくれる。


大きく息を吸い込むと、私は歩き出した。


向こうに見える二つの影。


もう一度、足を止めてあらためて深呼吸をする。