明日はデートの日。

いつものようにデレクはシンガポールから自家用セスナ機を操縦して、私に逢いに来てくれる。

ケーキやドレス、アクセサリーなど毎回ステキなプレゼントを持って。


楽しみだな……


ぼんやりベリベリ・ヴィーナスを眺めていると、その水平線の向こうにB.C. square TOKYOが蜃気楼のように見える時がある。

多分雲のせいだと思うけど。


大きな大きなのっぽのビルディング。

海のはるか向こう遠い日本のあのビルでは、今日もたくさんの恋が生まれているのだろうな……なんて遠い目をする私。


【Fin】