昨日、今日と何だかんだ忙しく、疲れた。
精神的に疲れた。
　
　本社の奴らは、豚肉を変えれば良いと言うし、工場の人間まで呼んできて、今更材料の比率を変えるなんて無謀だとか言われるし、それでも頭を下げてお願いをした。
それなのに、こっちはお願いをしてるのに、「豚肉なんてどこのを使っても大差無いだろう。」と言われた。

　ブチ切れた。机をバンッて叩きながら、立ち上がった。
「あんた達には、地元を愛する地元愛はないのか？どこのを使っても大差無いだとぉ？
ふざけんなっ!!
　地元の豚肉を使うから意味があるんだよ。地元で育って、地元で就職しようとしている若者を応援するためのメニューだったんだよ、森のパスタは。
　それと、地元の豚肉舐めんな！」

　静まり返った会議室に自分の息遣いの音だけが聞こえる。
　
　　　　やっちまたなぁ！

　はぁー、どうしよう、取り敢えず咳払いをして、「豚肉を変えるのは、ギリギリまでコストカットして、それでも、駄目だったら、提案しましょう。」
そう言って席に座り直した。

　それが、昨日の出来事で、それから、いかにどこでコストを下げるかの話合いになった。

　そして、今日は水曜日。
思ったよりもコストダウン出来なかった。
結局、豚肉を変えることも、選択肢に加える事になった。

　実家に帰ってこれたのは、午後8時近かった。それから、父親である'森のパスタの社長'と話し合った。