「でも、コウちゃんの前では嘘つけないし、自分を作ったりもできないから、子供っぽくでしか愛情表現もできないし……」
そこがマメのいいところなんだけど。
なにも反省する必要がないんですけど。
「愛情表現、最近してくれてなくない?」
「えっ、そんなことないよ」
「じゃあ、今してみて」
そう言うと、マメは俺の方をやっと向いて、ぎゅっと抱き着いてきた。
彼女の重さや体温が心地よくて、それだけでここ一週間の疲れがぶっ飛んだ、気がした。
マメの背中に手を回して、ぽんぽんと優しくなでると、マメは俺に抱き着く力を強めた。
「かわいいな、マメは。超癒し」
「……ハグって、ストレス軽減してくれるんだって」
「俺はマメだから、癒されてるんだけど?」
「こ、コウちゃんは、なんでそんなこと恥ずかしげもなく言うか……」
な、と言いかけた時に、マメの脇に手を入れ引っぺがして、口にちゅっと軽いキスをした。
マメは俺を見たまま固まっていたが、徐々に顔を赤く染めていく。
面白いから暫くその反応を観察していると、マメは俺の肩に手を置いて、今度は自らキスをしてきた。