「マメ、マメ、ごめんなっ……」


―――マメ、信じてもらえないだろうけど、

でも、俺がした行動は全部“嘘”ではないんだよ。

衝動的にしてしまったことでもないんだよ。



マメが愛しいから。

あの時マメを愛しいと思ったから、キスをしたんだ。




本当なんだ。

ドライブも買い物も毎日おかえりって言ってくれたことも本当は凄く幸せだった。

凄く凄く、楽しかった。マメが笑ってくれるだけで、心が晴れた。


『私さ、コウちゃんの良い所、この世界で一番多く知ってる自信あるよ。そんなのこの先も私しかいないんだからね』


……本当だな。その通りだよマメ。今更気づいたよ。

マメが隣にいるのは当たり前だったから、

マメのことが大切なのは当たり前だったから、

気づけなかったんだ。