「何やってんの航! さよちゃん大丈夫ー?」

コウちゃんのお母さんは、私の背中を無理矢理押していたコウちゃんの手を私からはがした。

私はそんなコウちゃんのお母さんの後ろに隠れた。


「もうコウちゃん以外のところにお嫁にいけません……」

「まあっ、いつでも来てね」

「おい俺の選択権は」

「ないわよ。あ、あとサラダ油と牛乳とお米と砂糖とめんつゆ買ってきて」

「しこたま重いもの厳選してんじゃねーか! 嫌だこれからレポートやるんだ俺は」

「ママさん、なんなら私行きますよー! コウちゃんと」

「いい子ねさよちゃんは! ありがとうー!」

「おい! 俺も行くことに変わりないですけど!?」

「はいこれお金いってらっしゃい」

「いってきまーす!」