≪アリスside≫


「此処で話すにはちょっと話が長いから少しの間眠ってて」



力なく倒れそうになる小鳥遊天河の身体を地面につく前に抱き止めた。



と言っても、この子にまだ真実を教える訳にはいかない。



だから、真実はまだ隠す。



「アリス」



「朱鷺。切碕は?」



「逃げられた。済まない……」



切碕を追っていた朱鷺が音もなく戻ってきた。



でも、取り逃がしてしまったらしい。