「そっか。でも暗いし危ないから、もうそろそろ帰ろっか。」

今日は金曜日。私の嫌いな週末。本当は家に帰りたくない。

でもそんなこと言ったら虎太郎を困らせちゃうから言わない。

『……うん!今日はありがとう!すっごい楽しかった。またね。』

私ちゃんと笑えてるかな。

「またな、蒼空。おやすみ。」

チュッ

『///不意打ち禁止っ!!』

「ふっ。可愛い。」

『虎太郎はいつも余裕でずるい。』

「俺は蒼空が余裕なさそうで嬉しいよ?だって男慣れしてないんでしょ?」

『…じゃあ虎太郎は女慣れしてんだ。』

「そーゆーわけじゃないけど。
男は好きな女の前では余裕でいたいもんなの!ほら!電車きたぞ!」

『ん。おやすみ虎太郎。
また明日部活で。』

「おー。明日隣女バレなんだ。頑張らないと(笑)おやすみ。」