「っ、放せよ………!!お前だって、どうせ俺のことなんか、信じてないクセに!」


「……、」


「俺が嘘つきだって思ってるんだろ……みんなが、睨んでるって言えばそっちを信じるんだろ……!?」



すとん、と廊下に俺を降ろした先生は、哀れみでも、怒りでもなく、微笑んでただ俺を見つめていた。



「な、なんで、いつも笑ってんだよ……俺のこと……悪い子だって。みんな……、誰も、信じてくれなくて……いつも、」



苦しくて、心が折れそうで。

だけど。

ポンっ、と頭に乗せられた先生の大きな手。




「それは、悲しいね……?」


「っ、」


「わかってるよ。秋十は、みんなと友達になろうとしていたんだよね?なんて気持ちを言葉にしたらいいか、わからなかったよね?」
 

「俺……、」



もう、限界で。