批難、疑い、不信、孤立、不安……。


そんな、毎日しか見えなくて。



ーーーーだったら、みんな消えちゃえばいい



どろどろの気持ちが溢れてきて、行き場のない感情を吐き出せなくて。


それなのに、堪らなく泣きたくて。



「どうして、お友達を睨んだりするの!?」



言葉なんてもう見当たらない。

教師から容赦ない声が降ってくる職員室で、もうダメなんだって、無力な小さな手を握った。



「睨んでなんかいませんよ?」



穏やかな声が耳に届いた直後だった……、



「っ、ーーーー…!?」



ーーーひょいっ、と。


床から足が離れてふわりと宙に浮いた感覚。


目線が大人達と同じになったのは、震えた俺の身体が抱き上げられていたから。



「ーーー秋十は、睨んでなんかいないです」


「……っ、」