余裕を見せるかのように意地悪く口角を広げる。


悔しい気持ちはあるけど反論なんか出来っこない。


だって。

大嫌いなその瞳が私を映すだけで胸が高鳴る。


そのわけを知ってしまった以上、私の負けは決まったも同然で。



「彼氏出来そうにないみたいだし、夏祭りに来るって条件で手を打ってやるよ?」


「……はっ?それが条件?」



いやいや、ちょっと待って……。

夏祭りに行くってことが?

なんでも言うこときかなきゃいけないんだよ?

そんなことで済ましてくれるの?



こ、これは……なんか裏がありそうな気が……。