「ぅお〜っす!久しぶり!!」


「淳ちゃんハロー!」


「おはようございます!!」


低いエンジン音が
いたる所で響いている
新宿駅前、銀行通り


深夜停まっている、ハイエースやバスは
これからロケーションに向かう
ご同業ばかりで


一度、この仕事につく前
映画のエキストラをやる為
早朝に来た時にも、こんな感じだった


「バッテリー、多めに積んどけよ!
寒いと消耗早いからな」


「三脚は?!」


「あ〜来た来た岡田!
今日はお前運転しろ!
伊藤 編集で、三日位寝てねえ!」


「はい!わかりました!」




機材業者の人達も合流して
かなり慌ただしい出発


「…白いカラス」と呟く伊藤さんが
大きなイビキをかきはじめるのは
あっという間だったし


到着までは
現地との連絡を取り合う
携帯電話での会話が
終始、繰り返されていた