「し…仕事!!
一応話は、お前に聞いてたけど
正式になんだったら、昨日言ってくれよ
今日さ急に聞いて、俺びっくりして!」
「おー聞いたか」
「聞いたかじゃねえし!」
「…ホンっトにキミは、馬鹿だなぁ」
「なっ…!!」
「そんなの
会社に直接言うに決まってるでしょう
キミは雇われてる社員なんだし」
「そ…それはそうだけど」
「"岡田の視点が欲しいから"と
真木はキミを、監督に指名した
けれどそれだけじゃ
キミより下積みの長い人間が
社内には大勢いるんだ
…"BQ全体を見込んで頼んだ"
そうしなければ岡田くん
キミが今後、やりづらくなるでしょう」
「――… あ」
ハルトは
ハァ…とひとつ、息を吐き
本当にガッカリした様子で
エレベーターに向かって歩いて行った…