「日向君」

「ヒロトでいい」

「そ?んじゃヒロトくん。連れてきたわけは?
昨日のことに関係ありそうなのはよーく分かったんだけどさぁ。
わざわざ連れてこられるようなことあたししたわけ?」

「したってわけじゃ、ねぇんだけど・・・」


言いたくないのか言えないのか。

ゆらゆら視線揺らしてこっちを見ようともしない。


「あたしたち、昨日会ったばかりだよね?
あったつーか、初めて見たっつーか。
確かに現場が現場だったけど・・・
呼び出しされるようなことした覚えはないんですけど」

「ごめん」

「ごめんって・・・」


なにがよ?

はっきりしないなぁもう。