「どこ連れてく気よ?」

「屋上」

「・・・定番?」

「何か言った?」

「別に」




前を歩いていくヒロト君・・・日向君は、まっすぐ前を向いて振り返りもしない。

ちらりと一回視線をよこしたくらいで、ずんずんマイペースに歩いてく。




見えるのは斜め後ろからの顔だけ。




痛々しい絆創膏がちらちら見え隠れする。