「おーい。桜庭!日向が呼んでんぞ!」

「ありがとー」



呼んでくれた男子に手を振ってお礼をしつつ、ふと我にかえる。



「ん?・・・ヒュウガ?」

「アオイ、知らない人?」

「うーん・・・たぶん」



ヒュウガ。日向。

耳にしたことのない名前だ。

誰だろう、と首を傾げた矢先、女の子たちの視線を感じた。