「どうしたの?朝からため息なんて」

「あ、結惟おはよ」

「おはよ〜。なんか悩んでんの?」

「まぁ、ちょっとね」


この子は高校に入ってから仲良くなった坂下 結惟(さかした ゆい)。


「あ!ま・さ・か、神崎くんの事考えてたの?」


結惟は口角を上げながら、私の耳元でこそっと言った。


「そ、そんなんじゃないし!!」