そんな事、今は聞けないけど……。

諦めた方がいいのだろうかと、ずっと悩んでいた。

昨日の夜もずっと……。

それでも、希恵しか好きになれない気がする。

俺の初恋の相手。

大好きな人。


そう思っていたのは俺だけだったらしい。


「……はぁ」


誰もいない夕暮れの教室で溜息をこぼす。