その数分後、ようやく涙が止まり二人で顔を見合わせて笑い合う。


「あー、なんかすっきりした!
結惟……ほんとに、ありがとね」

「なによ〜、らしくないんだから!
それで、話戻っちゃうけど神崎くんはどうするの?
神崎くんなら、それでも付き合うって言いそうだけど」

「きっと、慶樹はそう言ってくれると思う。
でも、それじゃ私が嫌なの。
もし付き合っても、慶樹が他の人を好きになったら、慶樹は優しいから……縛り付けることになるでしょう?」


私も、慶樹も傷つくかもしれない。

慶樹には自由であってほしいから。