ねぇ!あれ見て~」
伸也の隣で綾が声をあげる。

帰りかけた直人と後の二人も、綾の指さす方に視線を移して息を飲んだ。

4人が突っ立っている横にはカップルで賑わっている公園の入り口にあるゴミ箱に頭を突っ込んで何かをあさっている小さな足が地面から離れバタバタと動いていた。

「なっ、何…?幽霊じゃないよね…」

今度は、マリエが直人の腕を掴み直しながら、すり寄った。

「んな訳ねぇだろ…」

直人が今度は、マリエをチラリともせず振り払い、ゴミ箱に近寄った。

「おい、ほっとけよ…
又、面倒な事になるだろ!」

伸也が慌てて、直人を止めに走るが間に合わなかった。

直人はゴミ箱に手を突っ込んで小さな足の正体を掴み上げた。