「迷惑かけてごめんなさい。あと……昨日は教えてくれて、ありがとうございました」
きっともう関わることはないだろう。関わるとしたって、きっと遥のことだけ。
それでいいんだ。私は、ひとりで生きていくと決めたんだから。
寂しくないわけじゃない。悲しいし、苦しい。ひとりぼっちの世界なんて、暗くて何も見えない。
「……心配してくれる友達がいて、遥は幸せですね」
だから、口をついて出た言葉は、ほとんど無意識だった。
慌ててハッと口をつぐんで、誤魔化す言葉を考える。
この言い方だと、まるで……私に友達がいなくて、遥を羨んでるみたいじゃない。
そんなこと、思っちゃいけないのに。遥は今だって、私以上に苦しんでるのに。
これ以上、欲張っちゃダメなのに……。