─────


「龍成!朗報よ!」


社長室に戻った瞬間、はしゃぐような声を出す麻友ちゃん。


「…なにが」


そして、寝落ちする直前だった俺。


「あら眠そうね」

「もう夜だしな」


目を開けるのがしんどい。麻友ちゃんのこのテンションもしんどい。


「お疲れ様!わたしも頑張ったのよ!スケジュール、調整つけたわ!」

「おー、お疲れ」

「やっぱりひと月は最低かかってしまうけど、年末前の今だから調整できたのよ。じゃないと無理だったわ」

「それは助かるわ」


って、やっぱ一ヶ月はかかるのかよ。


「ここまで綺麗な具合いに各国を回れるなんて、わたしったらさすがだわ」

「さすが代表補佐ですねー」

「ということで龍成、今から行くわよ」

「…は?」


今、なんて言った?