「俺と結婚したことよりか」

「何言ってんの。龍成と結婚できたから、今の幸せがあるんでしょ」

「俺が全部守る。この幸せを。俺だけの家族を」

「うん。わたしも。この子も龍成も守るよ」

「頼もしいじゃねぇか」


ベビーベッドに子供をそっと寝かせ、改めて見つめる。


どこが誰に似てるかなんて、俺にはわかんねぇな。


「……でも、二人の時はちゃんと女として見てね」

「ん?当たり前だろ」


視線を華乃に向けると、微妙にふてくされた顔。


思わずふき出し、可愛さの余り抱き寄せた。


「……抱き合えるの、久しぶりだね」

「すげぇな。ちょっと前まではあんなでかかった腹が、いきなりなくなるんだもんな」

「まだ出てるけどね。……幸せだな。抱きしめてもらえるって、幸せを実感できるよ」

「お疲れさまでした奥様。これからもっとたくさんの幸せが待っています。家族三人で末永く、仲良くやっていきましょう」

「そうですね旦那様。これからもどうぞよろしくお願いします」