「はじめからそう言えよ」

「ごめ…」

「──」


せっかく素直に謝っているというのに、唇を塞がれる。


アルコールの匂いが混じったキスは、なんとなく切なく感じた。


やっぱりわたし、龍成が好き。大好き。


「俺が本気で惚れたのはお前だけ。俺にはお前しか可愛く見えないから」

「……うん」

「だから見た目なんて気にするな」

「うん………ん?」


み、見た目??


「どんなに嫌で卑屈になっても、一生その顔と体なんだ。変えることは不可能に近い」


こ、こいつ……。


「このイケメンが旦那なんだ。これは胸を張って自慢できることだ。自分の見た目がどうであれ、お前はお前らしく──」

「!!!」

「─いって!何すんだよ!」

「龍成のばーかばーかばーか!!!」

「はあ?!なんだくそがき!」

「勘違いホストやろうが!くそもイケメンなもんか!恥を知れ!!」

「は、恥?!」