「何の話?」


星ちゃんの声にはっとする。


「他愛も無い事だよ」

「そうそう。あ、華乃が酔ったみたいだから今日はこの辺でお開きにしよ。星ちゃんいきなり誘ったのに来てくれてありがとな」


え、わたし?

そこまで酔ってないんだけど。


「そんな、わたしも楽しかったから!こちらこそありがとう。華乃ちゃん大丈夫?」

「はい、大丈夫です。またみんなで集まったりしたいですね」

「今度は女二人で出掛けたりしようね!」


星ちゃんと微笑み合い、四人で出口まで向かった。


レジには慧さんがいて、


「お客様、本日はご来店有難うございました。お支払いはお済みでございます」

「えっ!?」


星ちゃんが驚いている。もちろんわたしも。


「今日は俺の奢り。この場を設けた張本人だし」

「随分と洒落たことすんな龍成。まぁ今日は当然だ。ご馳走さん」


サラッと告げた龍成の肩を叩いて、奏くんがお礼を言う。


龍成ったら、いつのまに支払いなんてしてたんだろう。わたしも気づかなかったよ。