「……そうだな。心配だけど、俺が常に連絡をとれるようにしてれば大丈夫か」

「華乃さん、何かあったらいつでもすぐ言いなさいね。遠慮なんてせずに」

「──っ、…はい……」

「…あら」

「え?なんで泣いてんだよ」

「ご、ごめん、なさい……」

「まぁ……」

「これは大問題だ。なぜ華乃さんを泣かせてしまったのか、原因追求と解明をしなければ」

「ぶっ、あほか!」


──神田家の嫁になったんだと、改めて実感させられる。


結婚は二人だけのものではないと頭ではわかっていても、龍成のお嫁さんになったんだ、神田家に嫁いだんじゃない、なんて子供じみたことを思っていた。


まだまだわたしは浅はかだ。自分で作る家族の意味を理解できていない。


ちゃんとしなくちゃ。結婚してくれた、龍成の為にも。

こんなに優しい、お義父さんとお義母さんの為にも。


わたし、龍成と結婚できて本当に良かった。

本当に、心から幸せだ。