「まず龍一さん!風俗が好きな方を新婚の龍成にヘッドハンティングさせるなんて、何を考えているの?!新婚じゃなくたって次期社長がする仕事じゃないわ!それ以前に、ヘッドハンティングなんて大事な仕事、今の龍成に務まるはずがないでしょう!なんの為の専属ですか!」

「専属よりも龍成が適任だと…」

「黙らっしゃい!!」

「──」


うわ、お義父さんが押されてる!


「そして龍成!華乃さんがいるのによくもまぁ風俗なんて行けたものね!」


……お義母さん……。


「俺だって行きたくなんてなかったって!仕事だからと割り切って…」

「どんな相手にも屈せず自分を貫けるようでなければ、経営者は務まりません!その相手が優秀な方であっても、お父様であっても!それにいくらでも他に接待する方法はあったでしょう!風俗になんて頼らずに!」

「んなこと言ったって……つーか風俗って、たかがキャバクラだろ。ヘルスに行ったわけじゃねぇんだから」

「黙りなさい!!」

「──っ」


物凄い気迫に、あの龍成も強く反抗できず冷や汗もの。


もしかしてこれほど激怒しているお義母さん、龍成も初めてなのかな。


「ま、麻友ちゃ…」

「結果的に華乃さんを傷つけたんでしょう?!」

「──っ……」