「どうしたんだよ。なんかあったのか?」

「いや…それが──」

「よぉ!料理の味はどーだ?」


……え?


「先輩、遅いって」

「慧(さとし)さん久し振りです!」


龍成と奏くんが同時にその男の人へと呼び掛ける。


う、うそ、先輩?!


「久々に来たと思えば女連れて来るとはな。そうそう、俺が彼女に声掛けたら勘違いされたみたいだ~」

「は?華乃、さっきお前先輩と会っただろ?」


うわ!マジか!わたし最低!!


「すっ、すみません!…緊張して顔見てなかったから…」


彼に向かい大きく頭を下げる。

なにやってんのよ、もう…。


「気にしないで。それよりちゃんと紹介しろよ。龍成、奏」

「俺さっきしただろ」

「あんな適当な紹介あるか」

「……華乃、こっち来い」