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「この間のメンツがいいと思って、マナちゃんとアキちゃん、指名しときましたから」

「そうですか。わざわざありがとうございます」


仕事を終え待ち合わせた店に着くと、ちょうど五十嵐も来たところだった。


顔を合わせた途端これかよ。マジでどんだけだよ。遠足をはりきってる小学生かお前は。


すぐさま店に入り、黒服の案内で席へ。息つく暇もなく、五十嵐はまたふざけたことをぬかした。


「つーか、いつまでつけてるんですか、指輪」


……今日も外さなきゃならねぇのかよ。意味わかんね。


「つけていても問題ないでしょう。女の子だって気にしませんよ」

「俺の気持ち的な問題です。モチベーションが下がるんで外してくださいよ」


なんのモチベーションだ、なんの。