「なによ、五十嵐って人に外されたの?」

「……もうキャバクラには二度と行かねぇから。それでいいだろ」

「や、話噛み合ってないんだけど。質問に答えてくれる?」

「だからキャバクラには行かねぇし五十嵐にも会わねぇんだからもういいだろ!俺よりお前こそどうなんだよ!まさかとは思うが俺がいない間にあいつとここで会ってたりしねぇよな?」

「は?あいつって……」


新くんのこと?なに?また引きずりだしてどういうつもり?


「俺がお前に触れようとするだけで異常に拒絶してたのは、本当はあいつとできてたからだったり」

「なんなのさっきから!事情も知らないくせにふざけたこと言わないでよ!」

「どんな事情だよ」

「わたし痴漢に遭ったんだよ!だから龍成に電話したのに出ないから偶然会った新くんが送ってくれたの!本当はひかりが送ってくれるはずだったのにタクシーで寝ちゃったから!変に疑わないで!そっちこそ勝手に想像しておかしいこと言うのやめてよ!」


頭に血が上って、大声でまくし立ててしまった。

だってまさか、龍成があんなことを口にするなんて。


そんなわたしを見て、龍成は顔を強ばらせた。